【小学校の試験の採点基準的な】よくツイッターでみるやつについての見解

ツイッターでもう見飽きた話題の一つなんですが、話題自体としてはそこそこ議論の余地があるものなので見解をまとめておきます。

ざっとツイッターを見る限り、算数・数学の試験を

  • 算数・数学をわかっているかのチェック
  • 課程を理解しているかのチェック

と捉える2通りの視点があって、これによって論争が生じている気がします。

ぼくは後者派です。したがって、りんごが6個入っているパックを3パック買ったときのりんごの個数は小学校の試験では(後述するような例外を除いて) 6 \times 3と答えたほうのみを正解とする立場です。

これだけを言うと一気にクソリプが飛んできそうなので、予め立場をざっくり紹介しておきます。

  • もちろん整数の乗算が可換であることは重要な性質
  • しかし、教科書を読むと、掛け算の説明には絶対意味論付きで教わるし、先生も授業中にそう説明しているはず
  • 教科書をちゃんと読むか、先生の話を聞いていれば、パターン認識的な解き方になるかもしれないが、想定解にはたどり着けるはず
  • 分かっている生徒は、可換性などをわかっている上で別にちゃんと想定解を書くので問題ない(経験)

さらに

  • もし問題が複雑で(たとえば式変形が複数回あるような)、上述したケースよりもずっと難しい内容が問われているなら別に掛け算の順序はどうでもいいです
  • なぜなら作題者は掛け算の順序がわかっているか確認するためにそんな複雑な問題は出さないからです。
  • でも掛け算一回で終了するレベルの問題を聞かれているなら、教科書にそってやるべき(自分で学習して学校で未習のことを分かっているのはとてもいいことですが、自分が学校で習ったことを”分かっている”と教師に伝えられる回答を書くのも実力のうちです)
  • 問題を解く人は、問題を解いているときに、何の能力を図られているか理解して回答を書くべき

という感じです。というか、本当に自分の周りの優秀な人で、これを逆に書いて減点されたとか、そういう話を聞いたことがありませんし(みんな想定されている順序の回答をする)、普通にツイッターで見かける諸々の回答を書いている生徒は、授業わかっていないのでは?という気持ちになる。親が騒いでいるだけかな? 本当に教科書の意味が分かっていないならそれはそれで問題で、ちゃんと教科書を読んでください。

Tea Break

さて、まだなお前者の考え方を持っている人にもう少しお話します。多分あなたは優秀なんだと思います。ところであなたは高校で習う極限や連続性の文脈で、ああいった曖昧な説明をするよりイプシロンデルタ論法による厳密な極限の定義を導入したほうがいいと思いますか? ぼくは思いません。まあ生徒の平均的なレベルが非常に高い中学・高校なら導入したほうがいいかもしれませんが、少なくとも日本の平均的な高校生に対する需要が皆無だからです。ぼくは”教育”は平均的な生徒のレベルでなされるものだと思っています。なので高校の物理の先生が、物理の公式を語呂合わせで教えていたのにも納得していましたし、平均点をあげるためには、最適戦略なのではないかとすら思っています。 優秀な生徒には申し訳ないです。自分で勉強してください。きっとあなたに合った環境は存在するはずなので大学を楽しんでください。

さて、ちょっと話がそれてしまいましたが、何を言いたかったかというと、学校教育では、自分で進んで勉強している人ではなく、平均的な人(知識の流入元が学校で行われた授業しかないような人)に合った試験を採用して、彼らの理解度を図るべきであり、そうすると、やはりテストの採点基準が、数学を分かっているかではなく「課程を理解しているか」になります。これは、進んで勉強している人にとっては少しイライラすることかもしれませんが、教育の役割を考えると納得できることなのではないでしょうか?

中学校以降・大学入試編

基本的に「何が問われているかを理解して、想定解を書く」という筋道は変わりません。

なのでだいたい以下のような主張です

習っていない定理を(証明無しで)使ってはいけない

まあ、いいんですが、証明なしで使う分には減点は覚悟してくださいという感じです。課程を理解している人なら解けるように作られている問題なのですから、課程を理解しているなら、その知識だけで回答を書いてください。

式変形を想定されているまでやらないと減点

たまにツイッターとかで、二重根号を外していないから減点を食らった!とか、見ますが、まあそれはそうです。教科書は二重根号を外していますし、仮にぼくが受験者だったとしても、外せないような形でない限り外します。外していない人とは点数上の差別化をしてほしいです。たとえば、問題が非常に複雑で、そのごく一部で、さほど重要でない評価をするときには二重根号をわざわざ外さなくてもいいと思いますが、これも作題者が何を聞こうとしているかを汲み取って、ケースバイケースで判断してください。答え自体が二重根号になる場合や、簡単な計算問題の場合、外すべきなのは作題者の気持ちになれば明らかかと思います。

というか、等価な式を書いて正解、とかならいくらでも等価な回答が書けてしまう問題もありますし、やはり作題者の意図を汲み取ることは重要

まとめ

課程の内容を分かっているなら、自分が分かっていることが相手に確実に伝わるような回答を書いてください。